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あめつちのはじめ

25.June -10.July 2011

Bambinart Gally ,Suehiro-cho,Tokyo

あめつちのはじめ 

東日本震災の同年、二人展での展示。

展示はすでに決まっていたものの震災のショックで制作が滞っていた。

自分の現在の生かされた環境と感情。

それらは絡み合って私の頭の中で混沌になる。まるで震災時の津波に破壊され流された全てのかたちのように。


布やレース、糸のねじれやからみのフォームやテクスチャは私の根底に眠っている様々な感情を呼び覚ます。布をたらしたときに出来るヒダ、ドレープはゆるやかな時間の経過と繰り返される感情を。それらはいつも留まってはいない。必ず形を変えて一掃され、ポジティブな未来へ向かっていく。

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透明アクリルにそれらの素材や作品パーツをコラージュして挟み込む事によって 過去、私たちが永遠の命に憧れて制作し続けてきたミイラや標本物のような記憶の一片に変化する。 その記憶は私にとって過去の悲しく空しい残骸でなく、未来への新たな出発への脱皮のような物。


この作品「Expactation」シリーズは混沌とした世界から生み出す力をポジティブに表現しようと試みている。


展示のテーマを古事記の冒頭の「あめつちのはじめ」にしたのは、古事記に登場する神々が持つの創造する力を 私たちの中にも存在しているのだと強く信じたかったから。 

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